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毎月の返済額を下げるためにやってはいけないこと

多くの方は住宅を購入する費用を捻出するために住宅ローンを利用します。住宅ローンは最長40年(フラットは50年)の返済期間を選択することができるため、住宅購入をする年齢が30代前半の方であれば、毎月の返済金額を下げるためにできるだけ長い返済期間の選択をお勧めします。しかし、毎月の返済金額を下げるためだとしてもやってはいけないことがあります。今回の記事では、毎月の返済額を下げるためにやってはいけないことについてお伝えします。

完済時年齢とは?

住宅ローンには完済時年齢があります。完済時年齢とは、申し込みの時点で、選択した返済期間の最終返済月が70歳未満(フラットやJAバンクは80歳未満)であることを融資の条件にすることを指します(完済時年齢は金融機関によって違いはあります)

なぜ毎月の返済金額を下げる方が良いのか?

毎月の返済額を下げるため、30歳前半の方は返済期間40年を選択することをお勧めしておりますが、その理由は、これから子供が成長し、食費や消耗品費、習い事、入学費用や学費、スマホなどの通信費など、生活費が増加傾向にあるからです。自身の年収で融資を受けられる上限に近い金額の融資を受けてしまうと、住宅ローンの支払いが生活費を圧迫し、増加する生活費が賄えなくなってしまいます。さらに、将来必要になる大学の受験費用やその交通費、入学費用や学費の積立ができなくなってしまうことも挙げられます。そのため、住宅ローンの返済については、返済期間をできるだけ長く設定し、毎月の返済金額を下げる方が、将来に必要となるお金に対し、選択肢が増え、計画が立てやすくなります。

完済時年齢が高齢すぎると不安

例えば30歳で40年の返済期間を選択して住宅ローンの融資を受けたとします。その場合、完済時年齢はおおよそ70歳になります。最近では定年が65歳に設定している会社が多くなってきましたが、定年してから5年間、無収入で返済をしなければなりません。ここに不安を感じる方もいるでしょう。しかし、住宅ローンには繰上返済という返済期間を短くする方法があります。生活費が増加する期間や、学費などの積立が必要な期間は、子供が大学を卒業するまでであり、住宅ローンの融資を受けてからおおよそ20年です。それまでに増加した生活費や学費の積立を合わせると毎月10万円〜20万円を超えるという方もいると思います。そのお金を次は住宅ローンの返済にあてることができるようになるため、繰上返済を計画して、完済時年齢を早めることができるようになるのです。

毎月の返済額を下げるためにやってはいけないこと

しかし、毎月の返済額を下げるためとは言っても、やってはいけないことがあります。

ボーナス払いの併用

住宅ローンには、融資額を月々返済していく方法と合わせて、ボーナス払いを併用して返済していく方法があります。例えば3000万円の融資を受ける場合、金利が0.7%で毎月の返済額を算出しますと、71,675円となります。この融資額3000万円の内、1000万円をボーナス払いで返済していくとなると、毎月の返済額は47,783円、年に2回、ボーナスのタイミングで支払う金額は、143,532円となります。現在の収入であれば、ボーナス払いで143,532円は可能だと判断したとしても、ボーナス払い併用を選択し、毎月の返済を下げることはやめてください。ボーナスとは会社の業績によって支給額は大きく変動するため、現在のことだけを考えて選択することはリスクを伴います。

自己資金を全て使うこと

住宅ローンは、建築費用、土地購入費用、諸費用を合わせて融資を受けることができます。そのため、自己資金の金額を増やして、融資額を減らすことができれば、必然的に毎月の返済額は下がります。しかし、そのために自己資金を全て使い切ってしまうことはあまりお勧めしません。建物が完成した後、家具や家電を新調するために自己資金を残すことも必要ですが、住んでからの生活に急な出費がある場合もあります。そして、日々の生活に、幾らかの預貯金を確保して生活をしているのと預貯金がないのとでは、安心感に大きな違いが出ます。

希望する仕様や設備を断念すること

住宅ローンの返済金額を気にする余り、建物の大きさや部屋の広さ、希望する仕様や設備を断念することはあまりお勧めしません。新築購入は、家族の笑顔あふれる生活のためであり、そのための設計・コーディネートをします。希望を通した場合に、返済に大きな負担を感じる金額なのであれば、融資額を下げるための措置が必要になります。しかし、そうではなく、返済金額を下げることに固執しすぎてしまい、夢のマイホームを実現する建物の大きさや部屋の広さ、希望する仕様や設備を諦めてしまうことはお勧めしません。

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