- 豆知識
「防犯カメラも付けたし、センサーライトもある。だから大丈夫。」
そう思っていても、外構のつくり方によっては侵入されやすい家になってしまうことがあります。新築の打ち合わせでは、間取りや外観、設備に意識が向いてしまいます。しかし、実際に侵入のしやすさを左右するのは家そのものよりも庭や外構のつくり方です。
音が出るか、人目につくか、記録が残るか。この環境の違いによって、泥棒が「入りやすい家」と判断するかどうかが変わります。外構は建ててからでも対策できる部分はありますが、配線や照明の配置などは設計段階で考えておくことで、より効果的で無駄のない防犯対策につながります。
この記事では、これから新築を考えている方に向けて、泥棒が嫌がる外構のポイントを具体的に解説するとともに見落としやすい防犯の考え方やチェックポイントもわかりやすくまとめました。
Contents
泥棒は無差別に家を選んでいるわけではありません。侵入する前に、周囲の環境を見て判断しています。特に見ているポイントは次の3つです。
・音が出るか
・人目につくか
・記録が残るか
侵入に時間がかかる家、目立つ家、証拠が残る家は避けられる傾向があります。つまり、防犯で重要なのは設備の数ではなく、入りにくい環境をつくることです。
外構の防犯は後からでも対策できる部分はありますが、最初から考えておくことで無駄な工事や費用を減らすことができます。
例えば次のような点です。
・照明の配線位置
・カメラの設置場所と死角
・砂利を敷く範囲
・侵入経路になりやすい通路の配置
設計段階で考えておくと、自然な形で防犯性を高めることができます。
外構の防犯対策にはさまざまな方法がありますが、特に効果を実感しやすく、多くの住宅で取り入れやすいポイントがあります。
ここでは、泥棒が侵入をためらいやすくなる代表的な外構の工夫を3つに分けて解説します。どれも特別な設備というより、考え方と配置を意識することで取り入れやすいものです。
防犯砂利は、踏んだときに出る音によって侵入者に心理的なプレッシャーを与える対策です。
泥棒は周囲に気づかれることを非常に嫌うため、音が出る環境はそれだけで侵入をためらう要因になります。ただし、砂利は厚みが不足すると十分な音が出ません。目安としては5cm以上が必要で、3cm程度では踏みしめた際の音が小さく、防犯効果が弱くなります。また、防草シートを先に敷いておくことで音が響きやすくなり、砂利が地面に沈むことも防げます。
設置する場所は窓の下や建物の裏側、通路など人目につきにくい場所を優先すると効果的です。
センサーライトは防犯の基本的な設備ですが、設置方法によって効果に差が出ます。多くの住宅では上から照らすライトのみが設置されていますが、この場合、顔に影ができて表情が見えにくくなります。
そこで、横からの光や足元の光を組み合わせることで、影を減らし、顔や動きがはっきり見える状態をつくることができます。特に横からの光は顔の凹凸をはっきり映し、足元の照明はしゃがんで隠れる行動を防ぐことができます。
設置場所としては、玄関、勝手口、庭の3か所を基本とし、建物の裏側や通路など暗くなりやすい場所を重点的に明るくすることが大切です。
防犯カメラは設置するだけで安心感がありますが、台数や配置によって効果が大きく変わります。
侵入経路は玄関だけではなく、勝手口や横の窓、給湯器周りなど人目につきにくい場所が狙われることが多いため、玄関・勝手口・庭の3方向を基本として配置することで死角を減らすことができます。また、スマートフォンへの通知速度が遅い機種では異変に気づくまで時間がかかるため、通知の速さや夜間撮影性能も重要な選定ポイントです。
カメラは台数よりも配置と性能を意識することで防犯効果が高まります。
防犯のために設置したつもりでも、方法や配置によっては十分な効果が得られないことがあります。場合によっては安心感だけが残り、実際の防犯性が高まっていないケースも見られます。
ここでは、見落としやすいポイントを具体的に紹介します。
見た目や歩きやすさを重視して静音タイプの砂利を選ぶケースがありますが、防犯の観点では注意が必要です。音が出にくい砂利は踏まれても気づきにくく侵入の抑止力が弱くなります。
防犯砂利は音が出ること自体が目的であり、周囲に存在を知らせることで侵入をためらわせる効果があります。特に建物の裏側や窓の下など、人目につきにくい場所では音による警戒効果が重要になります。
見た目や歩きやすさだけでなく、防犯目的かどうかを基準に素材を選ぶことが大切です。
照明を設置していても上からの光だけでは影ができてしまい、侵入者の顔や動きが見えにくくなることがあります。
泥棒は影を利用して身元が分からないようにすることがあるため、照明の方向はとても重要です。横からの光や足元の照明を組み合わせることで影を減らし、視認性を高めることができます。また、照明が弱すぎる場合も十分な効果が得られません。
明るさや照射範囲を確認し、暗がりが残らない配置を意識することで防犯性を高めることができます。
防犯カメラを設置していても、死角が多い場合は十分な効果が得られません。特に建物の裏側や給湯器周り、通路の曲がり角などは映りにくい場所になりやすく、侵入経路として使われることがあります。また、録画されていても画質が低かったり、夜間に映らなかったりすると証拠として役立たないこともあります。
カメラは設置すること自体が目的ではなく、どの範囲を確実に記録できるかを意識することが重要です。配置や性能を確認しながら計画することが大切です。
外構の防犯は特別な設備を増やすことだけではなく、基本的なポイントを押さえることで大きく変わります。
これから新築を検討されている方は、次の項目を打ち合わせの段階で確認してみましょう。
建物の正面は明るくても、裏側が暗いままになっている住宅は少なくありません。裏側や通路など、人目につきにくい場所を意識して明るさを確保することが大切です。夜間に実際に外へ出て確認すると暗がりが残っている場所に気づくことがあります。
窓の下は侵入経路として使われやすい場所です。音が出る環境をつくることで侵入をためらわせる効果が期待できます。特に建物の裏側や通路に面した窓は見落とされやすいため、優先して確認しておきたいポイントです。
勝手口は玄関よりも人目につきにくく狙われやすい場所です。照明や視線の抜けを意識して、暗がりをつくらない配置を考えることが重要です。周囲からどのように見えるかを意識すると、防犯性の高い配置を考えやすくなります。
カメラがあっても映っていない場所が多ければ十分な効果は得られません。設置する位置と撮影範囲を確認し、侵入経路になりそうな場所が映るかをチェックしましょう。特に建物の裏側や給湯器周り、通路の曲がり角は死角になりやすいポイントです。
建物の横や裏の通路が完全な死角になっていると、侵入されても気づきにくくなります。フェンスの高さや照明の位置、視線の抜けを意識すると防犯性が高まります。通路が見えるかどうかを、実際に夜間に確認してみることも大切です。
3つ以上当てはまらない場合は、防犯を意識した外構計画を一度見直してみましょう。外構は完成後でも対策できますが、設計段階で確認しておくことで配線や照明のやり直しを避けられ、結果として工事の手間や余分な費用を抑えやすくなります。
外構の防犯については、実際に検討を始めると細かな疑問が出てくるものです。
ここでは、これから新築を考えている方からよく聞かれる質問をまとめました。
防犯砂利は、踏んだときにしっかり音が出る厚みを確保することが重要です。一般的な目安は5cm以上で、これより薄いと音が小さくなり、防犯効果が弱くなります。また、下地に防草シートを敷くことで音が響きやすくなり、沈み込みも防げます。設置する場所は窓の下や建物の裏側など、人目につきにくい場所を優先するとより効果的です。
設置場所にもよりますが800ルーメン以上を目安にすると安心です。明るさが不足すると照らされても影が残り、防犯効果が十分に発揮されないことがあります。また、照射範囲が狭いと暗い部分が残ってしまうため、広角タイプを選ぶこともポイントです。光の方向や配置を工夫することで、より見やすく安全な環境をつくることができます。
1台だけでは死角が生まれやすく、侵入経路をすべてカバーすることは難しくなります。玄関だけでなく、勝手口や庭、建物の裏側なども侵入経路として使われることがあるため、複数台での設置を検討すると安心できます。また、夜間の撮影性能や通知速度なども確認し、必要な場面でしっかり記録できる機種を選ぶことが大切です。
外構の防犯対策は新築でなくても行うことができます。砂利の追加や照明の設置、防犯カメラの増設などは後からでも対応可能です。ただし、配線や設置スペースの確保などは工事が必要になる場合もあるため、これから新築を計画される方は設計段階で検討しておくと、より効率的に対策ができます。
泥棒は「入りやすい家」を探しています。防犯というと設備に目が向きやすいのですが、実際には音・光・記録といった環境を整えることで、侵入されにくい住まいに近づけます。
これから家づくりをされる方は間取りや外観だけでなく、防犯の視点から外構を考えてみることも大切です。
どこを対策すればよいか迷ったときは、外構計画の段階で確認してみましょう。気になる点があれば、お気軽にご相談ください。
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