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夫婦の収入合算で住宅ローン融資を受ける方法について解説

パートナーが専業主婦(夫)ではなく、社員やパートで働いている場合、住宅ローンを利用する方法として、夫婦合算で審査を受ける方法があります。今回の記事では、夫婦の収入合算で住宅ローン融資を受ける方法を解説いたします。

住宅ローンの仕組み

住宅ローンには審査があります。この審査に通過することで融資を受けることができます。そしてその審査の基準には、年齢、勤務先、勤続年数、年収、借入状況の5つがあります。今回の収入合算の審査は主に「年収」の審査基準に該当します。基本はメインの方お一人による申し込み(単独債務型)があり、その方が審査の対象になるのですが、収入を合算して融資を受ける方法を取る場合、パートナーもその対象になり、各々でいくら融資を受けられるのかを審査し、その合算が融資額になります。

収入合算とは?

収入合算とは、メインの方の収入と一緒に住むもう一人の収入を合わせて住宅ローンの融資を受ける方法です。収入合算には3つの条件があります。その3つの条件が揃っている方であれば収入合算で融資を受けることができます。
単独債務型の審査の結果、希望の融資額を受けられない場合、収入合算をすることで希望の融資額を受けることができる可能性があります。

購入する住宅に一緒に住むこと

収入合算するための条件一つ目は「購入する住宅に一緒に住むこと」
例え、パートナーであったとしても住民票の住所が違う方は収入合算して融資を受けることはできません。

合算できる対象者

収入合算するための条件二つ目は「対象者」です。その対象者とは、パートナーもしくは両親、子供が該当します。それ以外の方は収入合算できません。

安定した収入のある方

収入合算するための条件三つ目は「安定した収入のある方」です。ここには勤続年数も条件に該当し、基本は一年以上勤めていることが条件です。金融機関によっては3ヶ月、または6ヶ月という条件もあります。ただしアルバイトという雇用形態で収入合算をすることは難しいとお考えください。毎月決まった給与をもらえることが条件なので、毎月の収入が安定しないアルバイトは、審査がとても厳しくなります。

収入合算の種類

収入合算には2つの種類があります。

連帯債務型

住宅ローンはメインとなる方が申し込みをして、融資が実行されましたらメインの方が「債務者」となり、毎月の返済がスタートします。そこでメインの方が「債務者」となり、収入合算者として融資を受ける住宅ローンの借入方法を「連帯債務型」と呼びます。この連帯債務型では金融機関との契約はメインの方のみが行い、1つの住宅ローンを共同で返済するイメージです。契約は一つですが、住宅ローンの返済義務はメインの方と収入合算をしたパートナー(もしくは両親や子供)の二人が負うことになります

ペアローン型

ペアローン型は基本的に連帯債務型と同じ収入合算ですが、住宅ローンの契約をメインの方と収入合算をする方で2つ契約を交わす必要があります。メインの方の契約と収入合算をした方との契約、この2つの融資契約を使って一つの建築費用を捻出するという考え方になります。

2つの収入合算方法を比較したメリット・デメリット

連帯債務型とペアローン型を比較したメリットとデメリットを紹介します。

連帯債務型には余計な諸費用がかからない

ペアローン型との違いは契約が一つであるため、印紙代や事務手数料、住宅ローン保証料などの諸費用が一人分になります。住宅ローンの諸費用は、一人分でも数十万円になることが多く(借入金額や金融機関にもよります)、費用の節約になります。

連帯債務型でも住宅ローン控除が適用される

住宅ローン控除とは、10年以上の住宅ローンを使って一定の住宅を購入または新築または増改築を行った場合に、本来支払うべき所得税や住民税が控除される制度です。
ペアローン型は収入合算者も金融機関と住宅ローンの契約をしますので、収入合算者も住宅ローン控除の対象になりますが、連帯債務型の収入合算者も返済義務を負うという点で住宅ローン控除の対象になります(2023年7月現在)

連帯債務型は団体信用生命保険に加入できない可能性がある

連帯債務型のデメリットとして収入合算者は「団体信用生命保険に加入できない」金融機関があるということを覚えておいてください。団体信用生命保険とは、住宅ローン専用の生命保険で、加入している方が亡くなられたり、特約に該当するガンなどの病気や身体的不利となる状態になられた場合、保険会社が代わりに住宅ローンの残債を返済してくれる保険です。内容も手厚く、現在加入中の生命保険がある方は、重複する箇所があることが多く、その場合、保険を見直して保険料を減額する、もしくは解約し、団体信用生命保険のみにされる方も少なくありません。収入合算者が団体信用生命保険に加入できないとなると、もし仮に亡くなられたり、特約に該当するガンなどの病気になり働けなくなってしまった場合、返済義務はメインの方に移行してしまいます。団体信用生命保険に加入できないことは連帯債務型のデメリットと言えるでしょう。

連帯債務型でも団体信用生命保険に加入できる方法がある

先ほど連帯債務型の収入合算者は「団体信用生命保険に加入できない」金融機関があるとお伝えしましたが、その場合、「連生団体信用生命保険」という連帯債務型でも団体信用生命保険に加入できる方法があります。これは連帯債務型で住宅ローン融資の返済がスタートした方で、どちらかが亡くなられた、もしくは特約に該当するガンなどの病気や身体的不利となる状態になられた場合、住宅ローンの返済を全額保証してくれる保険です。
「連生団体信用生命保険」の保険料の支払いは、住宅ローンの金利に0.1%〜0.2%ほど上乗せして支払うことが多いことを覚えておいてください。

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