- 豆知識
今、自宅の住宅ローンを返済している方にとって、「親の家を相続すること」はまだ先の話に思えるかもしれません。しかし、将来的に親の家を引き継ぐことになったとき、自分がすでに住宅ローンを抱えていたとしたらどうでしょうか?
「親の家をどうするか」は、家族の数だけ正解がありますが、何の対策もないまま二軒の家を抱えることになれば、固定資産税や管理コストなど“思わぬ二重負担”に悩まされることになります。
この記事では、住宅ローン返済中の方が知っておきたい「親の家の相続」と「二重ローンリスク」の現実、そしてそれを避けるための考え方や準備について、具体的に解説していきます。
Contents
親が亡くなったとき、相続する財産の中に「持ち家」が含まれていることは少なくありません。しかし、自身もすでに住宅ローンを組んでマイホームを所有している場合、その瞬間から「持ち家2軒」の状態になります。つまり、自分の家に加えて相続した親の家の維持管理や税金など、二重の負担を抱えることになるのです。
そのため、いざというときに備えて「親の家をどうするのか」を前もって考えておくことが重要になります。ここでは、親の家を相続しても過剰な負担を避けるための具体的な考え方と事前にできる対策についてご紹介します。
住宅を所有している限り、毎年必ずかかるのが「固定資産税」です。仮に自身の住宅に加えて親の家も相続すれば税金は単純に2倍になります。とくに親の家が都市部にあり評価額が高い場合や築年数の浅い物件であれば、それなりの金額がかかることになります。
さらに、空き家のまま放置しておくと「住宅用地特例」の適用から外れ、税額が通常の最大6倍になることも十分あり得ます。相続直後は売却や活用の目処が立たないケースも多く、支出だけが続いていくリスクを考えると早めの対策が必要です。
住宅用地特例とは、住宅が建っている土地に対して固定資産税や都市計画税の軽減措置が適用される制度です。具体的には、住宅用地であれば固定資産税が最大1/6、都市計画税が最大1/3に軽減されるケースがあります。
ただし、空き家のまま放置して建物が著しく老朽化した場合や、使用実態がなく「特定空き家」に指定されると、この特例が適用されなくなり、税額が一気に跳ね上がるリスクがあります。
住宅を相続した際には、特例の適用条件を満たしているかどうかを必ず確認するようにしましょう。
住んでいない家は、人の気配がないことで風通しや湿度管理ができず、想像以上に早く老朽化が進みます。屋根や外壁の劣化、害虫の侵入、配管トラブルなど、住んでいれば気づける異常も見逃されてしまいます。
さらに「親の家に住む予定がない」「売るか貸すかは未定」といった状態では日常的な管理や維持費ばかりがかかり続け、やがて資産ではなく“負債”と感じる存在になってしまう可能性もあります。
資産価値が下がれば売却も難しくなり、家計にとって長期的な負担となってしまいます。
親の家を相続するということは、家という「資産」を受け取るだけではありません。実際にはその裏で、多くの手続きやコストが発生します。特に自宅の住宅ローンを返済中の方にとっては追加の費用負担が大きなストレスになります。
ここでは、親の家を相続したときに必要となる主な手続きや、想定しておくべき支出について具体的に見ていきましょう。
2024年4月から、相続登記(親の名義から自分への変更)は義務化され、正当な理由がないまま放置すると10万円以下の過料が科されます。登記の手続きには、戸籍収集や必要書類の準備、申請のための時間的・精神的な負担も伴い、司法書士に依頼すれば5万円〜10万円程度の費用がかかるのが一般的です。
さらに、不動産取得税や登録免許税といった税金も発生し、相続登記は“無料で簡単にできる手続き”とは言えません。
空き家を放置すると自治体によっては「特定空き家」に指定され、これまで適用されていた固定資産税の軽減措置(1/6)が解除されます。その結果、税額が大幅に上昇し、金銭的な負担が一気に増すことになります。
さらに、空き家であっても敷地内の草木の手入れ、定期的な害虫対策、雨漏りや老朽化による修繕が必要になります。これらを怠ると、近隣住民とのトラブルや行政からの是正勧告が発生する可能性もあります。
家が“使っていないだけでお金がかかる存在”となることは十分にあり得る現実です。
相続税の基礎控除内で収まり、相続税そのものはかからなかったとしても、実際にはさまざまな費用が発生します。
たとえば、登記に必要な登録免許税や司法書士への報酬、固定資産評価額に応じた不動産取得税などが代表的です。加えて、名義変更や各種書類の準備にかかる手間や交通費なども含めると、トータルで数十万円にのぼることは珍しくありません。
「税金がかからないから安心」と思い込んでいると思わぬ出費に戸惑う可能性があるため、あらかじめ準備しておくことが大切です。
親の家を将来引き継ぐ可能性があるなら、自分の住宅購入や家族計画においても“もう1軒の家”を前提にした考え方が求められます。特に、すでに住宅ローンを組んでいる方にとっては、もう一軒の家を持つことで生じる固定資産税や維持管理コストが家計を圧迫する可能性があります。
ここでは、親の家を相続した場合でも過度な負担とならないように、住宅の購入や親との事前の話し合いなど、具体的な対策の方向性についてご紹介します。
親が元気なうちに、「家をどうするか」について話し合っておくことがとても大切です。
・将来住むのか、それとも売却・賃貸にするのか
・生前贈与をする場合の費用やタイミング
・兄弟間で分ける場合のルール決め
家族で共有する情報と方向性が明確になっていれば、万が一の時にも迅速かつ冷静に判断でき、相続手続きや家の管理方針をスムーズに進めることができます。
今の家を「終の住処」と決めつけず、「いつか親の家に住むかもしれない」「将来売却するかもしれない」といった視点で住宅を選ぶと、出口戦略が見えやすくなります。
・資産価値のあるエリアを選ぶ
・コンパクトで売却しやすい戸建てにする
・間取りの汎用性を持たせる
このように、将来の住み替えや売却を前提とした視点で今の家を選ぶことは、親の家を引き継ぐ可能性を見据えた現実的な判断といえます。住宅ローンを完済する前に“もう1軒”を相続する可能性を考慮しておけば、急な資金負担や住まいの選択に迫られた際にも、慌てず柔軟に対応できるでしょう。
兄弟がいる場合は実家を誰が相続するのか明確に決めておくことがトラブル防止につながります。
・共有名義は売却や活用の妨げになる
・財産分割協議をスムーズに進める準備が必要
家族で共有する情報と方向性が明確になっていれば、万が一の時にも迅速かつ冷静に判断でき、相続手続きや家の管理方針をスムーズに進めることができます。
親の家を相続してすぐに住む予定がない場合でも、「活用する」という視点を持っておくことが重要です。
売却だけでなく、賃貸、セカンドハウス、リフォームしての多世代同居など、空き家にはさまざまな活用の選択肢があります。
「まだ決められない」と先送りにしてしまうと、時間の経過とともに資産価値が下がり、結果として「使い道のない負債」になってしまうリスクもあります。
ここでは、空き家を有効に活用するための考え方と事前に検討しておきたいポイントをご紹介します。
空き家の活用には正解があるわけではありません。その家の立地や築年数、設備状況、そして自身や家族のライフスタイルによって最適な方法は異なります。
たとえば、愛知県東三河地域にある家なら豊橋市や豊川市では駅近や商業エリア周辺で賃貸ニーズが高く、新城市のように自然豊かで静かなエリアでは親族の一時滞在先やセカンドハウスとしての活用も検討できます。
他にも、
・介護が必要になった時の“中継拠点”として活用
・親戚が集まる“実家”としての機能を残す
・子どもの成長後の“独立準備の練習拠点”
このように「使うかもしれない」「いつか住むかもしれない」といった曖昧なままにせず、複数のシナリオを持っておくことが空き家を資産として活かす第一歩です。
空き家を売却する場合は築年数や立地、周辺環境によって価格が大きく左右されます。また、相続直後は感情的な判断になりやすいため、焦って売却してしまうと本来得られるはずだった価格よりも安く手放す結果になりかねません。
売却前には不動産会社による査定を複数取り、相場を把握することが大切です。さらに、遺品整理や建物の簡易的な修繕を行うことで見栄えが良くなり、査定額がアップする可能性もあります。空き家の売却には時間がかかる場合もあるため、計画的に動くことが肝心です。
家を賃貸に出す場合、内装や設備の老朽化が進んでいると入居者が見つかりにくくなります。そのため、最低限のリフォームや清掃が必要です。また、賃貸管理を自分で行うのか、不動産会社に依頼するのかも検討しておきましょう。
さらに、入居者が決まった後も家賃管理や設備トラブルへの対応など、一定の手間や管理コストが発生します。「誰に貸すか(個人/法人)」「短期か長期か」「ペット可否」など、事前にルールを定めておくとトラブルを防ぎやすくなります。
「売らない」「貸さない」という選択をする場合でも、空き家を放置するのではなく、家族で使うという選択肢もあります。たとえば、先ほど記載したような週末のセカンドハウスや将来的な多世代同居の拠点として活用するのも一つの方法です。
この場合、家の状態を維持するために定期的な点検や清掃を行い、必要に応じて水回りや断熱性能のリフォームを検討しておくと、いざというときに安心して利用することができます。活用予定が具体化していれば、リフォーム費用に対する補助金制度を活用できる可能性もあります。
親の家を相続することは、多くの人にとっていずれ訪れる可能性のある出来事です。住宅ローンを返済中の方にとっては二重の住宅負担を避けるためにも、事前の準備や心構えが必要です。
大切なのは「自分は関係ない」と思わず、今のうちから親と話し合い、情報を整理し、選択肢を持っておくこと。
そうすれば、相続のタイミングが来たときにも冷静に対応でき、家族や自身にとって最適な選択ができるはずです。
私たちぽんたのいえは、「ただ家が売れればいい」とは思っていません。
創業は 1958 年、半世紀を超えて地元東三河の公共事業を担ってきました。
私たちがみなさまと共に作り上げてきた街。
住まわれている⽅が笑顔になるよう想いを乗せてお仕事をしてきました。
今ぽんたのいえで、⼾建のお家を建てているその理由も同じです。
『みなさまに笑顔で暮らしていただくため』
笑顔で暮らす、これほど素敵な毎⽇はありません。
⼀緒に夢の家づくりを始めましょう。
ぽんたのいえ3つのポイント
①ローコスト住宅なのに新築⾃由設計
②ローコストなのに安⼼で安全な適正施⼯期間
③建てた後の安⼼なアフターメンテナンス対応
ご相談お待ちしております。
ご連絡先
フリーダイヤル 0120-56-3948 (受付時間: 10:00~18:00)
お問い合わせフォーム
https://ponta-house.net/contact.php