住宅ローンの審査は必ず通過できるというわけではありません。申し込みをする方の状況によって審査に落ちてしまう人もいます。住宅ローンには審査基準があり、その基準に該当する方が審査を通過することができます。今回の記事では、住宅ローン審査に落ちてしまう人の特徴についてお伝えします。また、住宅ローン審査で落ちてしまった場合の対処法についても解説していきます。
住宅ローンの審査で通過できない人は、審査基準に該当しない何らかの理由があって審査に通過できず融資を受けることができません。
審査基準に該当しない理由には様々な要因があります。
年齢が80歳以上の場合、住宅ローン審査では不利になる恐れがあります。なぜなら、金融機関では住宅ローンの申し込み条件として「申込時」と「完済時」の年齢による条件を設定しているからです。
年齢の上限については金融機関によって多少の違いはありますが、完済時年齢を満80歳以下に設定している金融機関が多く、その場合、80歳以上の方は住宅ローンの申し込みを行うことができません。
年齢が若過ぎても住宅ローン審査に落ちてしまいます。多くの金融機関では、18歳以上、もしくは20歳以上などの年齢による申し込み時の条件設定をしているため、年齢の条件に達していない場合、審査を受けることはできません。
年齢の条件に達していたとしても、就職したばかりで勤続年数が1年未満の場合、審査を受けることができる金融機関が限定される、もしくは審査が通常よりも厳しくなることがあります。
住宅ローンは審査に通過することで必ず希望の金額を融資してもらえるわけではありません。借り入れによる年間返済額と年収との割合が基準値を超える場合、審査に通過できなくなります。また基準値を下回っていたとしても申し込み時に記載した希望額から減額されることがあります。
先ほどお伝えしましたように勤続年数が1年未満だと審査に不利になる場合があります。住宅ローンの返済は数十年という長期間において返済していくため、収入の安定性が重視されます。そのため、多くの金融機関では住宅ローンの審査基準として勤続年数を最低1年未満に設定しています。基準値よりも長く勤務している方、そして1つの会社に長く勤めている方は収入が安定していると見なされ、評価が高くなります。反対に勤続年数1年以上ではあるが、短期的な転職を繰り返していたりすると収入が安定していないと判断される場合があり、評価が低くなることがあります。
キャッシングや車のローンなど、住宅ローン以外の借入額が大きい人も住宅ローン審査に通過できない可能性があります。住宅ローンの融資額を算出する方法として多くの金融機関は「返済比率」によって計算します。
例えば、年収500万円で住宅ローンの返済額が年間120万円の場合、返済比率は24%になります。しかし、すでに借入による返済が年間60万円ある場合、住宅ローンの返済と合わせて返済比率を算出するため、審査の結果、返済比率は36%になります。
金融機関によって返済比率の数値の違いはありますが、多くの金融機関は年収500万円に対する返済比率は35%であるため、先ほどの例によると返済比率の基準値を上回っているため、年間120万円(月々10万円)によって算出される融資額を受けることはできなくなります(あくまで返済比率による基準であり、その他の審査による評価を含まないとします)
住宅ローンの審査において金融機関は申し込み者の個人信用情報を確認します。個人信用情報とは、個人信用情報機関によってクレジットカードの利用状況、分割払いの支払い状況などが記載されています。借り入れによる分割払いについて借り入れ金額や支払い状況は個人信用情報機関に登録されることになっており、遅延・延滞、もしくは支払い不能と判断され金融事故(ブラックリスト)となってしまうと、返済能力に不安があると判断され、住宅ローンの審査が通過できなくなります。
健康状態に問題がある場合、住宅ローンの審査に通過できない可能性があります。その理由は、金融機関と住宅ローン契約を締結する際に、多くの金融機関は団体信用生命保険への加入を必須としているからです。(住宅金融支援機構のフラットの場合はこの限りではありません。)
団体信用生命保険とは、契約者の死亡・高度障害などの所定の状態に陥り、返済が困難であると判断された場合、住宅ローンの残債を生命保険会社が代位弁済する制度です。
団体信用生命保険へ加入するためには、事前に健康状態の告知をしなければならず、持病によって団体信用生命保険への加入ができない場合、住宅ローンによる融資も受けられなくなります。(現在ではある一定の持病を考慮したワイド団信があります。健康診断に心配な方は早めに住宅会社に相談しましょう。)
住宅ローンの審査では、まず事前審査を通過する必要があります。その後、住宅会社を選定し、詳細打ち合わせを終え、本審査という流れになります。その際に事前審査と本審査において提出する資料の内容が異なる場合、その理由を問われることになり、理由が不適切と判断されると虚偽の報告とみなされ、事前審査によって通過した融資内容を一旦白紙に戻すことになり、結果として審査に通過できなくなります。(理由が適切だと判断された場合は、内容によって事前審査の融資内容の通り、もしくは減額対象になることがあります。)
住宅ローン審査に通過できなかった場合の対処法を解説します。
・他の金融機関で住宅ローンを申し込む
・自己資金を増やす
・収入合算、連帯債務を利用する
・期間をおいて再度審査を受ける
それぞれの対処法を解説します。
ただし、これらの方法は審査に通過できなかった理由を把握している場合に限りますのでご注意ください。
住宅ローン審査に通過できなかった場合、別の金融機関への申し込みをする方法があります。審査基準は金融機関によって異なるため、1つの金融機関で審査に通過できなかったとしても他の金融機関に申し込むことで審査に通過できる可能性があります。
建築費用全額を融資によって捻出するのではなく自己資金を以前の審査よりも多く準備して、融資額を少なくすることで住宅ローンの審査を受ける方法があります。しかし、これはあくまで審査結果の融資額を希望額に近づけるための方法であり、自己資金を増やしたことで通過できるという方法ではありません。
収入合算、連帯債務を利用する方法があります。
これにつきましては、以下のページより詳しく解説しています。
https://ponta-house.net/media/kiji.php?n=59
(夫婦の収入合算で住宅ローン融資を受ける方法について解説)
年齢、勤続年数、健康状態など、時間が経過することで解決することがあります。住宅ローン審査の申し込み条件を満たしてから再度審査を受けることで、審査が通過する場合もあります。病気の場合、完治して一定期間が経過することで団体信用生命保険にも加入できるようになるでしょう。しかし、再度審査を受ける場合は、無駄に個人情報を傷つけないためにも、前回の審査に通過できなかった理由を明確になったことが前提で行うようにしましょう。
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