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2024年金利上昇の行方は?住宅ローンの金利上昇を想定した毎月の返済額を考えていきましょう

現在、住宅ローンの変動金利は過去最安値を更新しています。2024年2月現在の最安値はネット銀行の0.25%となっています。この金利の低さから住宅ローンを利用する方の7割以上が変動金利を選択して融資を受けています。今回の記事では、変動金利を選択した方に向けた、住宅ローンの金利上昇を想定した毎月の返済額の考え方についてお伝えします。

金利上昇の傾向あり?

2023年4月に日本銀行総裁が交代し、そこで金融政策が変更、金融緩和策が見直され、金融引き締め、短期金利の引き上げに動くのではないかという見方が連日のニュースで強まっています。

変動金利を選択すると・・・?


住宅ローンを契約する際に変動金利を選択した場合、5年間の金利によって返済額を見直すことになります。返済額の見直しは返済スタート月から5年後までは返済額が変わることはありません。しかし5年の間に金利が変化すると元金に対する利息の額が変化するため5年後に返済額を見直すことになります(短期の固定金利を選択した場合、固定される年数が経過した後、その時点の金利で返済額を算出します)

125%ルール

変動金利には125%ルールがあります。変動金利は5年ごとに返済額を見直すことになりますので、仮に金利が上昇した場合、上昇した分の利息を返済額に加算することになります。125%ルールとはその加算した返済額が当初の返済額の25%を上回ることのないようにするためのルールであり、返済が不可能な状態(住宅ローン破綻)にならないようにするための措置です。
例えば、毎月の返済額が80,000円とします。この5年の間に金利が大幅の上昇してしまったとしても、返済額の最高額は100,000円を超えることはありません(125%ルールが適用されない金融機関もありますので注意してください)

返済比率と注意点

返済比率とは年収に対して一年間に支払う返済額の割合のことを指します。返済比率は「年間返済額÷年収×100」という計算式によって求めることができます。
金融機関ごとに返済比率は変わりますが、多くの金融機関は以下の比率を採用しています。

年収400万円未満:30%
年収400万円以上:35%

仮に年収450万円の方が住宅ローンを申し込んだ場合、返済比率の上限を目安に毎月の返済額を算出しますと年間1,575,000円、毎月131,250円が上限となります。
しかし、ここで注意すべきことは131,250円の住宅ローン返済となった場合、申し込みをした方の収入のみで生活費を考えた時、日々の生活を圧迫してしまい生活が困難になってしまうことです。夫婦共働きの家庭では、生活費を二人分の収入で計算する方が増えており、住宅ローンの返済額を決める基準も同じように二人分の収入で考えることがあるようですが、そのようなことはお勧めできません。

将来のことをシミュレーションする

二人分の収入があるにも関わらず、申し込みをした方のみの収入で生活を考えなければいけない理由は、将来のシミュレーションが関係してきます。仮に数年後、妊娠をして悪阻(つわり)で働くことができなかったり、怪我や病気で数ヶ月の間、仕事ができない状態になってしまうことも考えられます。その際に二人分の収入で生活費を考えていた場合、住宅ローンの支払いが生活費を大きく圧迫していることで今までの生活が困難になってしまい、最悪返済ができなくなる可能性があります。

大きな費用が動くタイミング

将来のことをシミュレーションしていくと、以下のタイミングに大きな金額が動きます。

・子供の高校・大学の学費(私立の場合)
・車を購入費用
・建物のメンテナンス費用(5年、10年間隔)

これらの費用を準備する方法を、新築を計画する段階で考えておく必要があります。例えば、現在所有している車がリースである場合、次回の乗り換えもリースにするのかどうかを決めておくこと。ファミリーカーであれば7年リースで毎月6万円前後の支払いになりますが、新築後の乗り換えタイミングが5年であり子供の人数が2人、年齢が中学生になるのであればファミリーカーではなくコンパクトカーを計画することで月々の支払いを35,000円前後にすることができます。
差額が25,000円ほどになりますので、新築後、車を買い替えることで年間300,000円、5年間で1,500,000円貯蓄に回せることになります。この費用があれば、新築から10年後の外装塗装メンテナンスにあてることが可能となり、また金利が25%上がってしまったとしても返済は問題なく可能となります(毎月の返済を100,000円以下に設定した場合)
上記のような計画が不可能だとしても住宅ローンを契約する際に加入する団体信用生命保険によって現在加入している生命保険と重複しているプランを解約し、保険料を下げることで学費やメンテナンス費用にあてられます。
他にも10年後のメンテナンス費用を準備する計画を、10年後、住宅ローンの返済期間を延長する借り換えを行うことを前提に当初の返済期間を決めるという対策も可能です。
このように大きな金額が動くタイミングをどのように対処していくのかを計画しておくことはマイホーム計画において重要な要素になります。

余裕を持った返済計画を立てましょう

金利が上昇したとしても安心してマイホーム生活を送るために、住宅ローンの融資額を決める際には生活費を圧迫しすぎない余裕を持った返済計画を立てることが大切です。良い住宅会社、担当者であれば無理をするような返済を勧めることはありません。お客様に寄り添った提案をしてくれる住宅会社、担当者に出会うことが家づくりにおいて一番重要なことではないでしょうか?

一番大切にしているお客様との信頼関係

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代表 新木正明

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