- 豆知識
住宅ローン金利の上昇を見て、「今から家を建てても大丈夫だろうか」「数年後に返済額が増えたら払えなくならないか」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
特に変動金利は、借り始めの返済額を抑えやすい一方、返済中に適用金利が変わります。現在の返済額だけを見て借入額を決めると、金利が上がった後に家計の余裕が減るため注意が必要です。
ただし、金利が上がっているからといって、家づくりを一律に諦める必要はありません。大切なのは金利の先行きを当てることではなく、現在より0.5%、1.0%高い条件でも返済を続けられる借入額を確認することです。
この記事では、3,000万円と3,500万円を35年間で返済する場合を例に、年1.0%・1.25%・1.5%・2.0%の返済額を比較します。さらに、金利上昇に備えた住宅予算の決め方や、豊川市・新城市で土地と建物の費用を調整する考え方も解説します。
※この記事は、2026年7月8日時点で公表されている日本銀行、住宅金融支援機構などの情報をもとに作成しています。住宅ローン金利や商品内容は金融機関によって異なるため、実際に融資を受ける際は最新条件をご確認ください。
Contents
・借入時の金利が0.25%・0.5%・1.0%高い場合の返済額
・金利上昇に備えた借入額と住宅予算の決め方
・返済額を抑えるために土地や建物で見直したい部分
住宅ローン金利を確認するときは、変動金利と固定金利を分けて考える必要があります。
どちらも同じように動くわけではなく、金利が決まる仕組みや返済額へ反映される時期が異なります。まずは、2026年7月時点の政策金利とフラット35の金利を確認し、それぞれの特徴を整理していきます。
日本銀行は2026年6月16日の金融政策決定会合で、無担保コールレートを1.0%程度で推移させる方針を決定しました。この方針は2026年6月17日から適用されています。
政策金利の上昇は、金融機関の短期プライムレートなどを通じて、変動金利型住宅ローンの基準金利や適用金利へ影響します。ただし、政策金利が0.25%上がったからといって、すべての住宅ローン金利が同じ時期に同じ幅で上がるわけではありません。
金融機関によって、基準金利を変更する時期、適用金利へ反映する時期、優遇金利の幅が異なります。広告の最低金利だけでなく、自分に適用される金利、優遇が続く条件、見直し時期まで確認が必要です。
2026年7月のフラット35では、融資率9割以下、新機構団体信用生命保険付き、返済期間21年以上35年以下の場合、最頻金利は年3.14%です。金利の範囲は年3.14%から年5.40%で、実際の適用金利は取扱金融機関や融資条件によって異なります。
家族構成や住宅性能などによる金利引下げ制度もありますが、すべての方が同じ引下げを受けられるわけではありません。フラット35を検討するときは、自分たちが利用できるポイントと、引下げ終了後の返済額まで確認してください。
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ここでは、借入額3,000万円と3,500万円を、35年間の元利均等返済、ボーナス返済なしで借りる場合を比較します。年1.0%を基準に、年1.25%、年1.5%、年2.0%だった場合の返済額を計算しています。
これは、それぞれの金利で借入当初から35年間返済する比較です。返済途中で変動金利が上昇した場合は、その時点の住宅ローン残高、残りの返済期間、金融機関の見直しルールによって結果が変わります。
また、年1.0%は比較のための計算上の基準であり、特定の金融機関の商品を示すものではありません。
3,000万円を年1.0%で借りた場合、毎月の返済額は約8万4,700円です。
年1.25%では約8万8,200円となり、年1.0%と比べて毎月約3,500円、年間約4万2,500円増えます。
年1.5%では約9万1,900円となり、毎月約7,200円、年間約8万6,000円の増加です。
年2.0%では約9万9,400円となり、毎月約1万4,700円、年間約17万6,000円増えます。
3,500万円を年1.0%で借りた場合、毎月の返済額は約9万8,800円です。
年1.25%では約10万2,900円となり、毎月約4,100円、年間約5万円増えます。
年1.5%では約10万7,200円となり、毎月約8,400円、年間約10万円の増加です。
年2.0%では約11万5,900円となり、毎月約1万7,100円、年間約20万6,000円増えます。
3,500万円を借りる場合、年1.0%と年1.5%の差は毎月約8,400円です。10年間では単純計算で約100万円の差になります。
毎月数千円の差でも、年間では家電の買い替えや子どもの習い事に使える金額になります。固定資産税、保険料、修繕費、設備交換費用も含めて判断してください。
住宅ローンの審査に通る金額と、家族が無理なく返せる金額は同じではありません。借入可能額の上限ではなく、家計から逆算した返済可能額を決める必要があります。
現在の条件で毎月10万円まで払えるとしても、返済額を上限の10万円に設定すると、金利や生活費が上がったときの余裕が残りません。
変動金利を選ぶ場合は、現在より0.5%高い場合と1.0%高い場合も計算します。その返済額に固定資産税や修繕費の積立を加えても、生活費、教育費、医療費、貯蓄を確保できるか確認してください。
返済額が上がったときに、食費や教育費を削らなければ成立しない計画であれば、借入額の見直しが必要です。
住宅ローンの返済額は、額面年収ではなく毎月の手取り収入を基準に考えます。
共働き世帯では、夫婦2人の収入をすべて返済の前提にすると、産休、育休、時短勤務、転職、介護などで収入が減ったときに対応できません。子どもが中学校、高校、大学へ進む時期には教育費も増えます。
現在の生活費だけでなく、10年後に必要になる支出と、どちらかの収入が一時的に減った場合まで計算しておくことが欠かせません。
年収や予算から無理のない住宅ローンを考えたい方は、こちらの記事も参考になります。
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現在の家賃が月8万円でも、住宅ローンを月8万円にすれば同じ負担になるわけではありません。持ち家では、固定資産税、保険料、修繕費、設備交換費用を自分で準備します。
家賃に近い返済額で注文住宅を考える場合は、住宅ローン以外の住居費も加えて判断してください。
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金利上昇への対策は、固定金利への変更や頭金を増やすことだけではありません。これから家を建てる方は、土地、建物、外構、設備、諸費用の配分を見直し、借入額そのものを抑える方法があります。
年1.5%、35年返済では、3,500万円を借りた場合の返済額は月約10万7,200円です。
借入額を3,400万円にすると月約10万4,100円、3,200万円にすると月約9万8,000円、3,000万円にすると月約9万1,900円です。
年1.0%で3,500万円を借りた場合は月約9万8,800円のため、金利が年1.5%でも借入額を3,200万円に抑えれば、月々の返済額をほぼ同じ水準にできます。
つまり、金利が0.5%高くても、借入額を300万円見直すことで返済額を調整できます。頭金を増やすだけでなく、土地代、建物面積、外構、設備まで含めて考えることが重要です。
豊川市や新城市で土地から家づくりを始める場合、気に入った土地を先に購入すると、建物や外構の予算が不足することがあります。
土地を見るときは、販売価格だけでなく、仲介手数料、登記費用、造成費、地盤改良費、上下水道の引き込み費用、解体費、擁壁、高低差への対応費、外構費まで確認が必要です。
土地、建物、外構、諸費用を分けず、最初から総予算で判断してください。
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見積もりが予算を超えたとき、キッチンやお風呂のグレードだけを下げても、大きな調整にならないことがあります。建物面積が大きすぎる場合は、使用頻度が低い空間から見直します。
来客専用の和室、必要以上に広いLDK、長い廊下、使い道が決まっていない収納、大きな子ども部屋、使用頻度が低いバルコニーなどが本当に必要か確認してください。
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一方、耐震性、地盤、基礎、断熱性、気密性、屋根、外壁、防水、配線や配管など、完成後に変更しにくい部分は、価格だけで削らない方がよい部分です。
予算を見直すときは、「いくら下がるか」だけでなく、将来の修繕費や暮らしへの影響まで含めて判断します。
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すでに変動金利で返済している方は、適用金利、住宅ローン残高、残りの返済期間、返済額の見直し時期、5年ルールと125%ルールの有無を契約書や返済予定表で確認してください。
変動金利型住宅ローンでは、適用金利が見直される時期と、実際の返済額が変わる時期が同じとは限りません。
住宅金融支援機構の2025年度住宅ローン貸出動向調査では、返済中の基準金利を半年ごとの4月・10月に見直すと回答した金融機関が72.8%でした。ただし、これはすべての金融機関に共通する決まりではありません。
利用している住宅ローンによって反映時期や方法が異なるため、契約内容を確認してください。
5年ルールは、適用金利が変わっても毎月の返済額を5年間変えない仕組みです。返済額がすぐに増えない一方、金利が上がると返済額のうち利息の割合が増え、元金の減る速度が遅くなります。
125%ルールは、5年後に返済額を見直す際、新しい返済額を従来の125%以内に抑える仕組みです。例えば月8万円を返済していた場合、次回の返済額は原則として月10万円以内になります。
ただし、すべての金融機関や商品に5年ルールと125%ルールがあるわけではありません。また、これらは支払利息や総返済額の増加を防ぐ仕組みではありません。
毎月の返済額が変わっていなくても、適用金利が上がっていれば負担は増えています。返済額だけでなく、適用金利と住宅ローン残高を定期的に確認してください。
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住宅ローンを検討していると、「金利が上がっている今は建てない方がよいのか」「変動金利を選んでも大丈夫なのか」など、さまざまな疑問が出てきます。
ここでは、金利上昇時に多い質問を取り上げ、家づくりを進める前に確認しておきたい考え方を整理します。
金利だけを理由に家づくりを諦める必要はありません。現在の家賃、自己資金、年齢、家族計画、土地、建築費をまとめて比較して判断します。
金利が0.5%高い条件でも返済できる予算が組めるのであれば、家づくりを進める選択肢はあります。反対に、0.5%の上昇で生活費が不足するなら、借入額や建物計画の見直しが必要です。
変動金利がすべての方に不向きなわけではありません。借り始めの返済額を抑えられる商品が多い一方、金利上昇後も返済できる余裕が必要です。
借入額を抑え、手元に貯蓄を残し、0.5%・1.0%高い金利でも返済できるか確認したうえで判断してください。
金利上昇への不安だけで土地や住宅会社との契約を急ぐべきではありません。急いだ結果、土地へ予算を使いすぎたり、必要な住宅性能を下げたりすれば、建てた後の負担が増えます。
先に決めるべきなのは、金利が上がる前の契約ではなく、金利が上がっても返せる総予算です。
なお、フラット35は原則として資金を受け取る時点の金利が適用されます。申し込み時の金利が引き渡し時まで適用されるとは限らないため、適用時期を金融機関へ確認してください。
頭金を増やせば借入額と毎月の返済額を抑えられます。ただし、貯蓄のほとんどを頭金に使うと、引っ越し後の家具や家電、車の買い替え、病気、収入減少に対応できません。
当面の生活費、教育費、医療費、車、家電、予備費を残したうえで頭金を決めることが基本です。
日本銀行は無担保コールレートを1.0%程度で推移させる方針を示しています。また、フラット35は、所定の条件における最頻金利が年3.14%です。
3,500万円を35年間で借りる場合、年1.0%から年1.5%になると、毎月の返済額は約8,400円、年間では約10万円増えます。年2.0%では、年1.0%より毎月約1万7,100円、年間約20万6,000円増える計算です。
住宅ローンを決めるときは、現在の金利で借りられる上限ではなく、金利が0.5%、1.0%高い場合でも生活を続けられる借入額を確認してください。
返済額が重くなる場合は、耐震性や断熱性を安易に削るのではなく、土地と建物の予算配分、建物面積、部屋数、使用頻度の低い空間から見直します。
ぽんたのいえでは、土地、建物、外構、諸費用、住宅ローンを分けず、家づくり全体の資金計画を整理しています。「いくらまで借りられるか」ではなく、「金利が上がっても家族の暮らしを守れるか」を基準に考えることが大切です。
土地が決まっていない段階や、住宅ローンの借入額が分からない段階でも相談できます。
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