
新築の間取りを考えるとき、冷蔵庫置場やソファを置くスペースは確認していても、玄関から設置場所までの搬入経路は見落とされることがあります。
設置場所には十分な広さがあるのに、玄関ドアを通らない、廊下の角で曲がれない、階段の途中で動かせない。このような問題が完成後に分かると、家具・家電の買い直しや吊り上げ搬入が必要になることもあります。
大切なのは、本体寸法だけでなく、玄関、廊下、室内ドア、階段などの「実際に通れる寸法」を確認することです。この記事では、冷蔵庫やソファの搬入に必要な寸法と、新築の設計段階で確認したいポイントを解説します。
Contents
家具・家電が入らない原因は、置き場所の広さだけではありません。設置場所までにある開口部や曲がり角、階段が搬入を難しくすることがあります。
冷蔵庫置場の幅やリビングの広さだけを確認しても、搬入できるとは限りません。
キッチンに大型冷蔵庫を置けても、玄関ドアやLDK入口が狭ければ運び込めません。ソファも、リビングには収まっても廊下の角で向きを変えられない場合があります。
家づくりでは、「置けるか」と「そこまで運べるか」を分けて考えましょう。
図面に記載された廊下幅やドア幅が、そのまま家具・家電の通れる幅になるとは限りません。
実際の搬入では、ドア枠、開いた扉、ドアノブ、巾木、手すりなどを除いた有効寸法を確認します。住宅会社には、「壁から壁まで何cmですか」ではなく、「完成後の有効幅は何cmですか」と聞くことが重要です。
直線通路を通れる家具でも、L字型の廊下や折り返し階段では搬入できないことがあります。
大型ソファは、立てる、傾ける、回転させるといった動作が必要です。そのため、通路幅だけでなく、曲がり角の奥行きや天井高、階段の手すり、踊り場の広さまで確認しましょう。
搬入に必要な余裕は、家具・家電の形や搬入経路によって変わります。ここでは、間取りを考えるときに使える目安を確認しましょう。
冷蔵庫は、本体と通路の幅がほぼ同じでは搬入できません。持ち手部分や養生、作業員が支えるための余裕が必要です。
パナソニック公式通販では、手掛け部分を含む冷蔵庫の幅に対し、左右5cmずつ、合計で「本体幅プラス10cm」が通るか確認するよう案内しています。
冷蔵庫の幅 : 搬入経路の目安
60cm : 約70cm以上
65cm : 約75cm以上
68.5cm : 約78.5cm以上
70cm : 約80cm以上
これは主に直線的な搬入経路の目安です。曲がり角や階段がある場合は、奥行きや高さも影響します。機種が決まったら、販売店や配送業者へ図面や写真を見せて確認しましょう。
ソファは横向きのまま運ぶとは限りません。立てたり傾けたりして搬入するため、入口を通るかどうかは本体の高さや奥行きにも左右されます。
購入前に確認したいのは、次の項目です。
・梱包時の幅・奥行き・高さ
・脚を外したときの本体の高さ
・背もたれや肘掛けを外せるか
・立てた状態で天井やドア枠に当たらないか
商品ページに本体寸法しかない場合は、家具店へ梱包寸法を確認してください。複数のパーツに分かれるソファなら、搬入経路が限られる住宅でも選びやすくなります。
冷蔵庫は搬入できれば終わりではありません。設置後の放熱スペース、コンセントの位置、扉や引き出しを開く空間も必要です。
必要な放熱スペースは機種によって異なるため、取扱説明書や据付必要寸法図を確認します。本体寸法ぴったりの冷蔵庫置場では、扉を十分に開けられないこともあります。
搬入経路は、玄関ドアだけを測るのでは不十分です。道路側から設置場所まで、運ぶ順番に沿って確認しましょう。
道路から玄関までに、狭い門扉、段差、植栽、カーポートの柱などがないか確認します。玄関ポーチが狭いと、家具・家電を玄関ドアの正面へ向けられないことがあります。
玄関ドアは、扉を最大まで開いた状態の有効幅を測り、ドアノブなども確認します。
玄関からLDKまでの廊下や室内ドアは、最も狭い部分を基準にします。収納の取っ手や手すりなどの出っ張りも含めます。
特に注意したいのが、玄関ホールから廊下、廊下からLDKへ入る曲がり角です。主要経路では、引き戸や広めの開口も検討しましょう。
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2階リビングでは、冷蔵庫やソファを階段から運べるかを設計段階で確認します。
見るべき場所は、階段の有効幅、手すり、踊り場、折り返し部分、階段上部の天井高です。照明や低い梁がある場合は、家具を立てたときに接触する可能性があります。
階段搬入が難しい場合は、2階の大きな窓やバルコニーから吊り上げる方法もあります。ただし、道路幅、電線、隣家との距離、作業車を置く場所によっては利用できません。
完成後に玄関や階段を広げるのは困難です。間取りの打ち合わせ中に、現在使っている家具だけでなく、将来購入する家具・家電も想定しておきましょう。
冷蔵庫やソファの候補商品の寸法は早めに調べます。商品が未定なら、希望する容量や人数に合う商品の中から、大きめの寸法を図面に落とし込みます。
今使っている家具を持ち込む場合は、幅・奥行き・高さを測り、脚や背もたれを外せるかも確認します。
大型冷蔵庫を予定している場合、玄関からキッチンまでの有効幅は80cm前後をひとつの検討基準にできます。
ただし、冷蔵庫の大きさや曲がり角によって必要寸法は変わるため、80cmあれば必ず搬入できるわけではありません。主要経路では不要な出っ張りを減らし、方向転換の余裕も確保しましょう。
新築時は窓から搬入できても、入居後にカーポート、フェンス、植栽、物置を設置すると、同じ経路が使えなくなることがあります。
古い商品を出して新しい商品を入れる方法まで考えておきましょう。
搬入当日に通らないことが分かっても、無理に押し込むのは避けましょう。新築の床や壁、建具だけでなく、家具・家電本体を傷つけるおそれがあります。
まずはソファの脚やクッションなど、メーカーが取り外し可能としている部品を確認します。室内ドアや手すりを一時的に外す場合は、住宅会社や専門業者へ相談してください。
階段から運べない場合は、窓やバルコニーからの吊り上げ搬入を検討します。それでも難しいときは、分割式のソファや一回り小さい冷蔵庫への変更が必要です。不安があれば、購入前に販売店の搬入下見を利用しましょう。
新築では、冷蔵庫置場やリビングの広さだけでなく、玄関から設置場所までの搬入経路を確認することが大切です。
冷蔵庫は本体幅プラス10cm程度をひとつの目安とし、ソファは梱包寸法や脚を外した状態の高さ・奥行きを確認します。図面上の寸法ではなく、ドア枠、手すり、ドアノブなどを除いた有効寸法を見ることも重要です。
特に2階リビングでは、階段の幅、踊り場、天井高、窓からの搬入方法まで検討しておきましょう。間取りと家具・家電を同時に考えることで、入居時だけでなく将来の買い替えでも困りにくい住まいを目指せます。
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