住宅ローンの審査に通過できないクレジットカードの3つの状況【動画あり】

住宅ローンの審査には5つの項目がありますが、その中でも多くの方が審査に通過できない理由の一つが借入状況です。今回の記事では、住宅ローンの審査に通過できないクレジットカードの3つの状況についてお伝えします。

通過できない理由

住宅ローンの審査の一つ「借入状況」には、通過できない、もしくは融資額を減額される下記の原因があります。
・過去の返済状況に遅延、延滞、金融事故がある
・クレジットカードを多数所持している
・現在の借入状況に問題がある
一つずつ解説していきます。

過去の返済状況に遅延、延滞、金融事故がある

住宅ローンの審査をする場合、金融機関は過去の借入に対する返済状況を、個人信用情報機関を通じて確認します。個人信用情報機関とは、金融機関からの借入（カーローンやショッピングローンの支払い、クレジットカードの支払いなど）の状況を確認できる機関になります。その返済状況において3ヶ月以上の遅延、延滞を起こしてしまうとそれが個人信用情報機関に記されることになります。金融事故とは借入先の金融機関および信販会社が返済不可と判断し、裁判の申し立てや債権回収会社へ債権を移行した場合のことを指し、これらの返済状況になってしまった場合、7年〜10年は個人情報機関に情報が登録されるため、住宅ローンを利用することができなくなります。さらに金融機関で融資を受けた場合、その期間を経過した場合でも遅延、延滞、金融事故の情報が登録され続けるため、たとえ完済していたとしても住宅ローンを利用することはできなくなります。

クレジットカードを多数所持している

クレジットカードは利用した月の翌月（クレジットカード会社が指定した日）に支払いをするため、現金による支払いを約1ヶ月遅らせることができます。そのため、基本的に1ヶ月分、無利息のローンを組んだことになるため個人信用情報機関に登録されます。
クレジットカードは1ヶ月の利用限度額が決められていることで、その利用限度額を「借入」と判断されることがあります。クレジットカードを複数（3枚以上）所持している場合、住宅ローンを審査する金融機関から年収との割合が基準よりも高いと判断されてしまうと審査に通過できず、融資を受けられないことがあります。
さらにクレジットカードにはキャッシング機能を付与することができます。キャッシング機能とは、審査を通過した金額をクレジットカード会社が指定したATMを利用することでいつでも引き出すことが可能となります。キャッシング機能はクレジットカードを申し込む際に同時に審査を進めるチェック項目があり、審査に通過することで利用することができますが、金融機関からすると「審査に通過し、いつでも引き出すことができる」という点から「借入をしている」と判断されるため、年収との割合にもよりますが住宅ローンの希望の融資額を受けられなくなる可能性があります。

現在の借入状況に問題がある

住宅ローンの融資額を決める一つの方法として返済比率という算出方法を利用して融資額を決定します。返済比率とは、申し込みをした方の年収と年間返済額の割合によって基準値を超えないように設定しています。ここで注意する点は、現在の借入状況による返済額です。
例えば年収が400万円ですと多くの金融機関は返済比率を35％と設定しますので、年間返済額の上限は140万円となり、月々116,666円となります。ここで以下のような借入による返済があるとします。

・カーリース：毎月6万円
・スマホの分割払い：毎月2,500円
・家電購入による分割払い：毎月1万円

上記の返済を合計すると毎月72,500円の支払いをしていることになります。これを返済額の上限である116,666円から72,500円を引くと、残りは44,166円となり、住宅ローンの返済をする毎月の返済額の上限は44,166円となってしまいます。
仮にスマホと家電購入による分割払いが残り1年だったとしても返済をしない限り、審査の上限は44,166円となるため、希望の融資額が提示されないこととなってしまいます。

住宅ローンの審査をする前に準備するべきこと

このように住宅ローンの審査には、これまでの状況と現在の状況が結果に大きく左右し、そこから見通すことができる未来の状況の想定から融資の条件が決定します。そのため、希望の融資額を提示してもらえるように現在の借入とみなされる項目を整理しておく必要があります。例えばカーリースの場合、
・リース期間終了後、自分のものになるリース商品を選択する
・リース期間終了後に住宅ローンの審査を出す
上記の計画を立てることで、完済するまでの一時的だとしても返済比率が高くなりすぎない状況を作り出すことができます。
家を建てることで負担を感じてしまうようなことは決してあってはならないことです。家を建てる目的は家族の笑顔のため。その目的に合ったマイホーム計画を立てていきましょう。

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